パロは一室でぴくりとも動かない。 わたしが最後に見たそのままだった。 笑顔を教えてくれたパロはわたしに涙という感情までも残そうとしたのだろうか。 わたしは泣いていた。 そんな感情はいらないから、パロに戻ってほしい、そう思って泣いていた。 彼の死とあいまって悲しみが破裂しそうになっていた。 パロを抱き込んですすり泣くうちに、少しずつ、昨日と変わらない甘えたような鳴き声が聞こえていた。