つながれているからじゃない。
・・・
つながれている手が光っていたからだ。
そして、そこから感じる光の流れ。
【転移神源(てんいしんげん)】
自分の神力を相手に渡す技。
いうのは簡単だが、この技はそこらへんの生易しいものじゃない。
技を実行しながら相手に命の源を渡すのだから施行者には大きな負担がかかる。
しかも翼は万全じゃない。
そんな状態でやれば施行者自身の命が危ない…!
なのに一向に手は離れない。
「バカっ!」
“ビクッ”
翼の大きな声に体の動きが止まった。
「お前何考えているんだ?!一人で無茶しやがって・・・もう少しでどうなっていたかわかってんのかよ!?」
「…わかってる」
「わかっていない!」
「わかってるよ!でも…私は神様の娘で後継者なの。だから・・・」
みんなを守らないといけない。
たとえ自分がどうなろうとも--