痛いっ・・・


いや、痛いなんてゆうに超えている。

骨が聞いたことのない音をあげ、内臓が歪むような感じがした。


わけわからない苦痛が体を占拠する。






---…あぁ もうダメだ。




それは諦めじゃない。

悟ってしまったのだ。


自分の体だからよくわかる。

とっくに自分の体は生命維持すらできないほど神力が枯渇していたのだと。


天界人に“死”は存在しない。


あるのは…“無”。消滅だ。


意識が朦朧とする。



--後悔がないとは言い切れない。


けど、これでいいと思える自分はいる。


初めて命をかけても守りたいと思えた。

初めて自分に誇れる気持ちをもてた。



それで・・・それだけで私は十分だった。




「(つ…ば、さ・・・)」




そして私は意識を失った---