時間にしては一瞬。

だけどしっかりと見てしまった。




翼が…切なそうに微笑んだのを--




「つばさっ!!」

“ガンッ!!”


無意識にのばした手は届かなくて、翼は大鎌に切り付けられ壁に叩きつけられた。



「つばさ!つばさっ!」

「うぅ・・・」


ひどい傷・・・

直撃とはいえ一撃でここまでやられるなんて。




「フッ。ぶざまだな」


「あなた・・・!」

握野さんは満足げに見下ろす。



「いいぞ…いいぞいい目だ」


くっ・・・悔しい!

本当なら今すぐ滅したい…!けど、負の感情は奴らにとっては栄養源。ここは落ちついて・・・