握野さんはなにかを言った。


その時、



「っ!!」


いつの間にか私の目の前にきていて大きなカマをふりかざした。



“ガンッ”


「くっ…」


呆然としていた私はギリギリのところでかわした。

割れるコンクリートの音が鈍く響く。




「ちっ、外したか」


荒々しい声。

けど、それは握野さんの声だった。


信じられない・・・でも…



「握野さん・・あなた“悪魔”だったの?」

「ハンッ。今更なことだな」


そこには穏やかな握野さんはもういない。


あるのは・・・



「あぁ~!どれだけこの時を待ったか!神崎叶音」



悪魔としての本性。