そう・・今までみてきた夢に---




その人物はゆっくりと私のほうへと振り返った。




え---




「あく・・・の・・さん?」



見間違い?


けど、その人物はどう見ても握野さんだった。




だけど・・・あきらかに違っていた。




手には大きな鎌を持ち、目は月のように赤く、真黒の服。



握野さんはいつもの優しい笑みをうかべた。


そして目から赤い涙が流れた。




--同じだ。


似ているとかそんな比じゃない。



今みている光景はあの夢と同じ。


けど、おかしい。