「かのん…?おいっ!叶音!?」

翼の声をも無視して、校内に入る。



まちがいない…!屋上に、誰かがいる…!



階段を駆けあがり勢いよくドアを開けた。



“バンッ”


「ハァ・・・ハァ・・・いっ!」

私は乱れる息をのんでしまった。



見間違いではなかった。


確かに人はいた。




けど、私が息をのんでしまったのは・・・


あまりにも酷似していたから。





赤い月。


黒い空。


大きな鎌。


それを見つめる1人の後ろ姿。