「まゆ?まゆっ!」
「おいっ!しっかりとしろ」
懸命にゆさぶるけど目を覚まそうとはしない。
どこも怪我やおかしいところはない。
まるでただ眠っているように・・・
朝の騒がしさは一変。
一瞬にして不気味な静けさにかわってしまった。
「なによ・・・なによこれっ!」
頭の中はぐちゃぐちゃ。
思考が追い付かない!
心臓はすごいスピードで音をたてている。
わからないことだらけ。
だけど…なぜ?
なぜか私は知っている・・・この光景を・・・
あれっ…?屋上に…誰かいる。
誰かが…立っている。
そう思った時には走り出していた。