ほんとは危険な賭けだけど、なぜか笑えてきた。


自分の後ろには大切な人たちがいる。

目の前には大きな敵がいる。




「私は…負けない--!」



そうして瞬時に弾を放った。





***




「ほんと…無茶をするのね、あの子は」

「望さん…」


結界の端で望と翼は戦う少女…叶音を見つめる。


叶音は“波”を使って相手を足止めしながら複数の弾を同時に打ちこんでいる。


初歩的な技だが…



「強いですね…叶音」

「えぇ…」


きっとあの子はまだまだ弱い。


と思っているだろう。


だが、それは違う。