昨日、あんなに必死で探したのに見つからなかったボールが、今私たちの目の前にある。砂や泥が綺麗にふき取られており、見方によれば作為的に置かれているようにも感じ取れる。ただ、私たちは低学年ということもあり、目の前の現実しか受け入れることが出来なかった。
和樹君がボールを持ち上げ、俊チャンと私はその横で笑っていた。そんな光景を校長室から見守っていた人がいるなんて知らずに‥
持ち上げられたボールと朝の陽の光が重なって眩しかった。誰かの為に何かをするって簡単には出来ないことだと思う。ましてや、早起きが苦手な私や俊チャンにしてみたら凄い事を成し遂げた事に匹敵する。
私たちはこの一連で「友情」という名の固い絆で結ばれる仲となった。
私はその場でクルンと一周をした。
『なんかさ、宝探しをしていたみたいで楽しかったね』
俊チャンと和樹君は顔を見合わせた後、微笑みながら言った。
『確かに宝探しだったのかもな』
俊チャンは左手を和樹君の左肩に乗せた。
『そうかも』
今度は和樹君が右手を俊チャンの右肩に乗せ、二人は肩を組みながら歩き出した。
『ちょ、ちょっと!!私も仲間に入れてよ~』
慌てて二人の後を追いかけた。
今はまだ、二人の後ろ姿を見守ることしか出来ない。でも、いつか‥二人の間に私がいて、三人揃って歩ける日が来るといいな。
そんな事を思いながら私は二人の後ろを歩いていた。
和樹君がボールを持ち上げ、俊チャンと私はその横で笑っていた。そんな光景を校長室から見守っていた人がいるなんて知らずに‥
持ち上げられたボールと朝の陽の光が重なって眩しかった。誰かの為に何かをするって簡単には出来ないことだと思う。ましてや、早起きが苦手な私や俊チャンにしてみたら凄い事を成し遂げた事に匹敵する。
私たちはこの一連で「友情」という名の固い絆で結ばれる仲となった。
私はその場でクルンと一周をした。
『なんかさ、宝探しをしていたみたいで楽しかったね』
俊チャンと和樹君は顔を見合わせた後、微笑みながら言った。
『確かに宝探しだったのかもな』
俊チャンは左手を和樹君の左肩に乗せた。
『そうかも』
今度は和樹君が右手を俊チャンの右肩に乗せ、二人は肩を組みながら歩き出した。
『ちょ、ちょっと!!私も仲間に入れてよ~』
慌てて二人の後を追いかけた。
今はまだ、二人の後ろ姿を見守ることしか出来ない。でも、いつか‥二人の間に私がいて、三人揃って歩ける日が来るといいな。
そんな事を思いながら私は二人の後ろを歩いていた。