試合は最終回を迎えていた。現在、1-0で俊チャンのいるチームが勝っている。
攻撃しているのは、和樹君がいるチーム。2アウトでランナーはいないけど、ここでホームランが出れば引き分けには出来る。そして、最後のバッターは「和樹君」
対するピッチャーは、将来野球選手になるのが夢である「俊チャン」ここまで、ノーヒットノーランであり、まさに今日は絶好調だ。
前回のサッカーの試合以来、因縁の対決が再びやってきた。
俊チャンは、左手にボールを握り、自身の体の前に突き出して叫んだ。
『和樹、俺は宣言する。三振でお前を倒す!!』
その表情は自信に満ちていた。でも、バッターも負けてはいない。
『俊!!俺はお前の球を打つ。必ずな』
どちらも、一歩も譲れない対決が幕を開いた。
全員が注目した第一球。
俊チャンの性格からして、変化球ではなく、ストレートで勝負してくるという私の読みは当っていた。その第一球を、和樹君は見送った。
『和樹どうした?手が出なかったのか?』
余裕を見せる俊チャンに対して和樹君は
『まさか。一球プレゼントしてやったんだよ』
笑いながら対抗していた。
スポーツ選手は負けず嫌いが多いというのは本当の事だと私は思った。
『次もストレートで投げるからな』
俊チャンは、次に投げる球を宣言していた。
『望むところだ!!』
和樹君は次の球を狙っていた。
カキーン
ボールは遥か遠くの方へ飛んでいった。
『おい、あれ誰が取りに行くんだよ‥』
『悪い。後で責任もって俺が取りに行くから』
二球目は、校庭の中だけでは収まりきらず、学校の敷地内にある草むらの中に消えていった。誰も草を刈っていないので、ボールを捜す事が困難だという事は誰にでも想像できた。
俊チャンびいきの私ですら、ファールにしろ俊チャンが打たれたことより、ボールの行方が気になった。
でも、二人にとって二球目は、すでに過去の出来事になっていた。
『二球で追い込んだぞ。次で仕留めるから!!』
『次の球で決めてやる!!』
最後の一球がホームに向かって投げられた。
攻撃しているのは、和樹君がいるチーム。2アウトでランナーはいないけど、ここでホームランが出れば引き分けには出来る。そして、最後のバッターは「和樹君」
対するピッチャーは、将来野球選手になるのが夢である「俊チャン」ここまで、ノーヒットノーランであり、まさに今日は絶好調だ。
前回のサッカーの試合以来、因縁の対決が再びやってきた。
俊チャンは、左手にボールを握り、自身の体の前に突き出して叫んだ。
『和樹、俺は宣言する。三振でお前を倒す!!』
その表情は自信に満ちていた。でも、バッターも負けてはいない。
『俊!!俺はお前の球を打つ。必ずな』
どちらも、一歩も譲れない対決が幕を開いた。
全員が注目した第一球。
俊チャンの性格からして、変化球ではなく、ストレートで勝負してくるという私の読みは当っていた。その第一球を、和樹君は見送った。
『和樹どうした?手が出なかったのか?』
余裕を見せる俊チャンに対して和樹君は
『まさか。一球プレゼントしてやったんだよ』
笑いながら対抗していた。
スポーツ選手は負けず嫌いが多いというのは本当の事だと私は思った。
『次もストレートで投げるからな』
俊チャンは、次に投げる球を宣言していた。
『望むところだ!!』
和樹君は次の球を狙っていた。
カキーン
ボールは遥か遠くの方へ飛んでいった。
『おい、あれ誰が取りに行くんだよ‥』
『悪い。後で責任もって俺が取りに行くから』
二球目は、校庭の中だけでは収まりきらず、学校の敷地内にある草むらの中に消えていった。誰も草を刈っていないので、ボールを捜す事が困難だという事は誰にでも想像できた。
俊チャンびいきの私ですら、ファールにしろ俊チャンが打たれたことより、ボールの行方が気になった。
でも、二人にとって二球目は、すでに過去の出来事になっていた。
『二球で追い込んだぞ。次で仕留めるから!!』
『次の球で決めてやる!!』
最後の一球がホームに向かって投げられた。