『おめでとう、俊。
イヤ〜それにしても長かったな、片思い暦。まっ、何か悩みでもあったらいつでもこの俺様に相談したまえ。いつでも相談に乗ってあげようではないか。恋愛に関しては俺様の方が先輩だしな(笑)』
覗き見していたことに対して悪びれた様子などみせず、和樹君は俊チャンの肩をポンポンと2回叩き、そのまま肩に手を置いた。いつもと違う態度に嫌気をさしたのか、俊チャンは面倒くさそうな顔をしながら深いため息をついた。
『和樹、ありがとう。
分かったから‥その手どかしてくれないか。‥重い』
肩を何度も回し離れるように促した。それに気づいた和樹君は、ニヤニヤした顔を崩すことなく、少しずつだが後ろへ下がっていった。
大丈‥夫?
そっと俊チャンに耳打ちをしようとしたとき、和樹君の背後からすすり泣く声が聞こえた。
『泣くなよ華代‥』
和樹君は小さい子供をなだめるように、優しく華代の頭を撫でていた。
『だ、だって‥だって結が‥』
私以上に喜んでくれている華代の目からは、大きな粒が何粒も地面に零れ落ちた。涙は、夕日に照らされてオレンジ色に輝いていた。
そんな華代の姿をじっと見ていたら涙腺が緩みはじめた。一つ、また一つと涙が頬を伝り、舐めてみたら少しだけ甘く感じた。
両手で涙を拭っても止まらない。
声を押し殺すのも‥
『う〜、んっ‥。華代〜!!』
『結〜!!』
私たちは両手を広げて歩み寄り抱き合って泣いた。
『おめでとう、結。本当に本当に良かったね!!』
『ありがとう、華代。凄く嬉しいよ〜』
抱き合った体勢のまま、ジャンプしながらその場で1周して喜んだ。俊チャンと和樹君は、一度顔を見合わせてから近くのベンチに腰掛けた。
『隠れて見てたなんて、お前ら相当の悪趣味だな‥』
『見てたの、俺と華代だけじゃないぞ?(笑)』
『はぁ〜??』
俊チャンは少し身を乗り出して、和樹君の表情を窺っていた。
腕組みをしながら勝ち誇った和樹君を睨みつけていると、2人の前に人が集まってきた。
イヤ〜それにしても長かったな、片思い暦。まっ、何か悩みでもあったらいつでもこの俺様に相談したまえ。いつでも相談に乗ってあげようではないか。恋愛に関しては俺様の方が先輩だしな(笑)』
覗き見していたことに対して悪びれた様子などみせず、和樹君は俊チャンの肩をポンポンと2回叩き、そのまま肩に手を置いた。いつもと違う態度に嫌気をさしたのか、俊チャンは面倒くさそうな顔をしながら深いため息をついた。
『和樹、ありがとう。
分かったから‥その手どかしてくれないか。‥重い』
肩を何度も回し離れるように促した。それに気づいた和樹君は、ニヤニヤした顔を崩すことなく、少しずつだが後ろへ下がっていった。
大丈‥夫?
そっと俊チャンに耳打ちをしようとしたとき、和樹君の背後からすすり泣く声が聞こえた。
『泣くなよ華代‥』
和樹君は小さい子供をなだめるように、優しく華代の頭を撫でていた。
『だ、だって‥だって結が‥』
私以上に喜んでくれている華代の目からは、大きな粒が何粒も地面に零れ落ちた。涙は、夕日に照らされてオレンジ色に輝いていた。
そんな華代の姿をじっと見ていたら涙腺が緩みはじめた。一つ、また一つと涙が頬を伝り、舐めてみたら少しだけ甘く感じた。
両手で涙を拭っても止まらない。
声を押し殺すのも‥
『う〜、んっ‥。華代〜!!』
『結〜!!』
私たちは両手を広げて歩み寄り抱き合って泣いた。
『おめでとう、結。本当に本当に良かったね!!』
『ありがとう、華代。凄く嬉しいよ〜』
抱き合った体勢のまま、ジャンプしながらその場で1周して喜んだ。俊チャンと和樹君は、一度顔を見合わせてから近くのベンチに腰掛けた。
『隠れて見てたなんて、お前ら相当の悪趣味だな‥』
『見てたの、俺と華代だけじゃないぞ?(笑)』
『はぁ〜??』
俊チャンは少し身を乗り出して、和樹君の表情を窺っていた。
腕組みをしながら勝ち誇った和樹君を睨みつけていると、2人の前に人が集まってきた。