この四年間、美留久は事故の悪夢と戦い続けてきました。
まだ完全に傷は癒えたとは言えませんが、徐々に外との交流が可能な状態に落ち着いてきています。
この間、水谷君がずっと美留久の側について支えてくれていました。
君も彼のことは知っているよね？
あの事件の詳細を知る証人の一人として、彼も辛い体験を一緒に乗り越えてきました。
彼はあの時、美留久を助けられなかった償いをしてくれているのかもしれません。
罪の意識が彼に美留久の側を離れることを許さないのかもしれない。
だが、美留久は彼の前では笑うのです。
それが、この四年間の私達家族の救いでありました。
