抜け殻のように言葉を発しない聖夜を前に、樹はうろたえていた。



聖夜はあの日から、何も口にしようとはしなかった。

水も飲まず、ただじっと固まったまま言葉を発さない聖夜。


樹はそんな彼を、ただ見守ることしかできなかった。