「あ…」


聡志は何も出来ず起き上がったhuman PCを見つめた





「私は製造番号No.5【エリザ・プラナス・クレノール・20720403・O】」






「喋った…」


聡志はあっけにとられつつも話しかけた


「君はhuman PCなの…?」


「はい。私はあなたのPCです」


猫のように黒々とした瞳がまっすぐに聡志を見つめる


「いや…俺はただ君を拾っただけなんだ…だから君の本当の持ち主がいるはずだよ」


そう言うと目の前のhuman PC は首をかしげて言った


「しかし私の中にそのような記憶はありません。ですから私の持ち主はいないと思います」


「そうなの…?」


「はい」