「ねぇ、さっき、言いかけた事って…?」


誤解が解けると、彼女はいつもの様子に戻り、俺に問い掛ける。


舞い上がって忘れていた、ネックレスを思い出す。


「あぁ!そうだった。はい、これ。」


きちんとラッピングされた箱を彼女に差し出す。


箱を開けた彼女は目を見開いた。


「これ…!いつの間に!?」


「傘取りに行った、ついでにね。
すごく欲しそうだったし、似合いそうだったから買ってきた。付けてくれる?」


「もちろん!…ありがとう。嬉しいよ。」


モジモジと御礼を言う彼女が可愛くて、俺のほうが嬉しくなる。


彼女にネックレスを付けて、「似合う、可愛い」と、思ったままの言葉を言ったら、また彼女が嬉しそうに笑った。