やっと聞けた、彼女の気持ちに、今まで以上の愛しさを感じる。

しかも、ずっと好き…だなんて、嬉しい以外の言葉は見つからない。


「うん。わかった。それって、今まで通りでしょ?
それで俺達は上手くいってるんだから、変わらなくて良いんじゃない?」


彼女の言葉に、気持ちが軽くなった俺は微笑み、彼女に告げる。


「今日は…最後に思い出作りたいから、誘ったんでしょう?」


彼女は信じられないと、言いたげな瞳で、俺を見つめていた。


「俺達はあまり一緒に出掛けたりしないだろう?
だから、たまには出掛けて、学生の時の思い出作りたいなぁと思っただけなんだ。
数年後、二人で学生時代の思い出話なんか、出来たら楽しそうだからね。」


なんて、先を見据えたような、前から思い描いていた理想を言った。


それを聞いた彼女はポーカーフェイスを崩し、嬉しそうに笑顔を作る。


「時々は、こうやって、思ってる事をちゃんと話してくれるといい。
君は自分の中に、溜め込んでしまうから。」


と、今後のために注意だけして、彼女に一瞬だけのキスをした。