俺は小さい頃から花と一緒にいた。

花と颯さんと。

俺は颯さんが嫌いだった。

小さい頃から大好きな花は俺何か目に映ってなかった。

花の目に映ってるのはいつも颯さん。

小学校に俺らが入学したら颯さんは転校すると聞いた。

颯さんは俺らと2つ違う。

だから俺らと違って大人びていた。

颯さんが引っ越す、と言った時花は笑顔で頑張ってね!って見送ってた。

颯さんがトラックに乗って俺らの前からいなくなったとたん、

花は大声を出して泣き出した。

まだちびだったのに颯さんの前で泣かなかったのはえらいと思った。


俺は颯さんがいなくなって喜んだ。

花の好きな人がいなくなったから。

でもそれ以来花は人の前でマヂ笑いはしなかった。

いつも作り笑いだった。