バス停に着きあたしはバスが来るまでベンチに座った。


龍はさっきからあたしにしゃべりかけてこない。


何さ。まぁうるさくなくていっか。


「………花はさ、まだ颯さんの事好きなの?」


急に話出した龍。


龍の顔が曇っていた。


「…あたしがベビィディオルの香水付けてるのは好きだからじゃないよ。」


「じゃあ何で付けてんだよ…」


龍はスクバからお茶を出し一気のみをして俯いた。


「…忘れたくないからよ。」


当たり前じゃない。


颯くんはもう違う所であたしたちと違う道を歩いている。


だけど颯くんを忘れるのは自分の初恋を消すみたいで嫌だった。


だから…



香水を付けてるんだよ。