花に会って話がしたい。


《お前は騙されてる。》

そう教えてやりたい。

でも決まって花はこう答える。

《颯くんはそんな人じゃない。》

いくら俺がお前を守りたくたって俺は花を守れない。

一度ついた嘘は消せない。

信じてほしい。俺を。

颯さんじゃなくて俺を。

狼少年は最終的には真実を告げた。

だが信じてもらえなかった。

痛いほど俺にはわかる。

今置かれている状態がまさにそれ。

俺は狼少年だ。

大好きな人に信じてもらえない。

俺は…




花と………





距離をおきます……。