あたしは目の前に立っている颯くんを見つめた。

皆さっきから颯くんにくぎづけだ。

颯くんは今質問タイムに入っていて忙しそうだった。

先生になるんだから颯くんじゃなくて颯先生のがいいかな…?

とか思ったけどどうでもよかった。

質問タイムでは女子が彼女いますかー?とか好きな人いるんですかー?って

狙ってますアピール。

何かもう見てらんないや。

あたしは机に顔を伏せた。

隣の席は龍だったから伏せた瞬間しゃべりかけられた。

「お前颯さん来て嬉しくないの?」


龍はあたしの心を読み取ったかの様に言った。

「嬉しくないよ…。取られるかもしれないし笑」

あたしは軽く受け流す。

「俺は颯さん来て嬉しくないよ。」

「は?」

イマイチ分からなかった。

龍が颯くん来て嫌がる何て。


あー…嫌いだから学校まで一緒にいたくないって奴かな?

「龍…あたしは颯くんを諦めなきゃいけないのかな…?」

あたしは聞いてどうする事も出来ないのに聞いた。