「蓮っ…や…だ…、」
 「雅、ごめん。」


 今日、二人の長い恋が
 終わった、
 私たちは本当に長かった。

 篠川 雅(みやび)

 この物語の主人公。
 華奢で女の子らしい。
 頭が良くて、運動も好き。

 杉本 蓮

 雅の彼氏。
 長身で顔もかっこいい。
 運動もできて
 おまけに勉強もできる。

 「れ…蓮…っ」
 「雅…。ごめんな、
  もうダメだよ俺ら、」


 何がダメなの?
 何が悪いの?

 もうわかんない、
 教えてよ、蓮。


 「今日は送るよ、
  歩けないだろ?」

 「いいよ、歩けるから。」

 フラフラと私は蓮から
 離れて家に帰った。

 いつか考えた事がある、
 私たちの"終わり"を。

 その時は、考えるのが
 怖かった。
 でもいつか来るのは
 分かっていた。

 ただ信じたくなかっただけ。