「……何だ?」

「え!?い、いや、なんでもないです…」

私が見ていたことに気付いたようで、久世玲人が怪訝そうに聞いてきた。


「欲しいのか?」

「え?」

コレ、と言いながら久世玲人は焼きそばパンをくいっとあげた。


「いやいや!違うよ!」

そんなに物欲しそうな目で見てたんだろうか!?恥ずかしっ!

焦って答えると、久世玲人は仕方ねえな…という表情をしながら焼きそばパンを二つに割った。