え…?え?何…?

久世玲人は覆い被さりながら首もとに顔を埋め、うなじから鎖骨に何度もキスを落とし、そして、次第に胸元へと降りていく。

いつの間にか、制服のボタンはすべて外され、下着は丸見え状態だ。


これって…これって……もしかしてっ…!!

危険信号どころか、警報が鳴り始めた。


「あ、あのっ…!!久世君っ…!!」

焦りながら呼びかけても、久世玲人からの返事はない。

「あのっ、ちょっとっ…!!」

なんとかどかそうと身を捩ると、久世玲人は、決してふくよかではない私の胸にチュッとキスをした。


「きゃあっ!!」

思わず、甲高い声が出た。

いくらなんでも、好きだと自覚した途端にこんな状況はハードルが高すぎる。

どうしたらいいのっ!?どうしたらいいのっ!?

知識も経験も、対応できる能力もまったくない。


あわあわとパニックになっている間にも、久世玲人の手はどんどん進み、ついにはスカートの中にまで侵入し始めた。

「やっ…!!」

ムリムリムリっ!!もうムリっ!!

顔から火が出そうなほど、恥ずかしくてたまらない。

どうしたらいいのっ!?ほんとにどうしたらいいのっ!?

押し返そうにも、久世玲人のキスが優しいせいで、力が全然入らない。焦る心とは裏腹に、体は正直なのか骨抜きだ。


どうしようっ…どうしようっ…

なす術もなく、半泣き状態でギュッと目を瞑ったその時。




「玲人ー!新しいゲームが手に入っ……た、から……」


バンッ!と勢いよく部屋のドアが開き、久世玲人の動きがピタリと止まった。相手の声も止まった。


なに…?


ゆっくりと目を開くと、そこには、ゲームを手にしたままこちらを凝視して固まっている健司がいた。