【南ルーダ王国】
「おのれ!!!
シェラ・フロエバンス…
我等が敵になろうとは…
あの時仕留めるべきだった
テレサ・メイだけ
仕留めては駄目だったのだ
シェラ・フロエバンス
よりにもよって…
天空の歌声があちらに
つくとは…」
ルーダ王国
代23代サーナル国王
鬼の道化とまでいわれた
最高権力を持つ国王だった
だが…
今や二人の歌姫を
失い成す術が無い
.
【北アルド王国】
♪〜♪〜♪〜
GOLD流星にSTRIKU
アタシも連れてってFry
そのまま宇宙飛び越えていく
十二宮の果てまでDive
まだ満たされない
好奇心超えて果てて
信じた未来に
裏切られた
♪〜♪〜♪〜
シェラは指をパチンッと
鳴らした
星屑が舞う
♪〜♪〜♪〜
散々気にさせといてBye-bye
いらないなんて後悔に溺れ
沈んでく純情
最初から繋ぎ止める物はない
散々突き放して誘惑
計算なのね甘い駆け引き
信じた物は全部
偽りだサヨナラ
GOLDStarBye
♪〜♪〜♪〜
相手の兵が引いていく
南ルーダ王国は
自ら敗戦を認めたのだ
この戦いは
北アルドの圧勝となった
.
「宴だーっ!!」
ディズは酒を掲げる
すでにベロンベロンに
酔っ払っている
「おぃ」
俺はディズの頭を
ビンで殴った
「うぐ………ぅ」
ディズは動かなくなった
「「ディズ隊長〜!!!」」
悲鳴が上がる
ムクッ
ディズがいきなり
起き上がる
「血が出ただろ!!
おぃ!死ぬだろう!?
お前人間か!?
正気か!?」
ディズがあばれ回る
うぜぇ…
「騒ぐんじゃねーよ
カスが!!チリが!!
静かにしやがれ頭に響く」
ロードはビンを
2、3本握る
負けじとディズも
ビンを握る
二人のビン投げ大会が
幕を開けた
周りの仲間達は
見ないふり知らないふり
((巻き込まれるから…))
.
♪〜♪〜♪〜
いつだったかな?
あの時交わした
約束の中に
どちらが道を外れ
闇に染まる時が
あったのなら
手を差し延べて
笑いかけて
帰っておいでと言って
思い出させて
あなたが光りなら
私は闇になる
支え合える存在でいたい
♪〜♪〜♪〜
歌が聞こえた方をみると
シェラが小さい
ステージで歌っていた
誰もが聞き惚れる歌
いつのまにか
投げ合いは止まっていた
拍手が起こる
シェラは一礼して
宴の広間から
出ていった
.
俺は無意識に
シェラを追った
.
「テレサ………」
シェラは真っ白い
フレアの花が咲き誇る
花園へ来ていた
「此処にも咲いてたんだ」
テレサの声が
聞こえる
《花言葉はね》
知ってるよ……
テレサが教えてくれたから
「…永遠に…貴女を守る」
風に流れてあたしの
声は消えた
.
あーぁもう……
涙止まらないじゃない…
「テレサのせいだからね…」
嘘……あたしが
弱いから……
「テレサ……
いつも守ってくれてたのに
あたし……何も…何も
出来なかった……」
テレサ……
ごめんね……
だからせめて…
シェラが守ろうとした
この国を……
「あたしが守る
このフレアにかけて」
あたしはフレアを
星空に掲げた
アナタに届くように
.
シェラを追い掛けて
来てみたら
シェラは泣いていた
そこはフレアが
沢山咲く花園だった
テレサの1番好きな場所
《ロード私ね
この花が1番好きなの》
優しくその花に触れて
微笑むテレサ
《大切な親友に
似ているのよ》
大切な親友
きっとシェラの事だろう
《凜としていて…
孤高なんだけど
いつも誰かに愛されている
そんななのよ…
彼女は……》
.