「ミナ…これでお別れするしかないみたいだ。」


「木田さん…」


 羚音は、ショックだった。


「ミナ…楽しかった。君も頑張って。」


 木田は、羚音を抱きしめ囁いた。


「ほら、行くぞ城。」


 木田は、去って行く。


「…っ……」


 羚音は、泣き崩れた。
 哀しかったのだ。

 でも…そんな関係だった。



「羚音、お帰りなさい。おやつ出来てるわよ。」


 家に帰ると優しく屈託のない養母が出迎えてくれた。


「…食べる。」


「いらっしゃい!」


 腕を引かれて羚音は、テラスに連れて行かれる。