待ち合わせの時間が近づく。

野上さんの車で待ち合わせしていたので、

私は駐車場へ向かった。




何だかデートみたい。

こうやって、彼女とも待ち合わせしてるのかな…

彼女の事を思い出すと、

やっぱりテンションが下がる。

考えない様にしなきゃ、楽しめないよね。




駐車場に着くと、

野上さんはもういて、車の中でカーステをいじっていた。



トントン



窓をノックする。

野上さんは、一瞬ビックリした表情をしたけど、

すぐにいつもの笑顔に戻った。



助手席に座ると、目の前にガムがあった。

「あの店行くなら、必需品でしょ?」

「ははっ、そうそう。ニンニクきついですからね〜」

良かった。

いつもの野上さんだ。

私は、ホッとした。