店の閉店時間まで後わずかという時間。

店内には、もうお客はいなく、

少しづつ閉店準備を始めている時だった。




バイト仲間の恭子ちゃんが話かけてきた。

「莉奈ちゃんは、彼氏いるの?」

「残念ながら、いないよ。」

「好きな人は?」



野上さんだよ。

なんて言えないよね。



「…いないよ。」

そう言いながら、ぞうきんを手にし、テーブルを拭く。

「今度さぁ、コンパしよーよ。」

「え?恭子ちゃんもいないの?」

「いないよ。だから、寂し〜い!」

そういうと、恭子ちゃんは、天を仰いだ。