このまま働きながら、涼さんを忘れるなんて無理。

そんな事は言えなかった。



「莉奈〜隣来て。」

「うん。」

「マジで、寝そう…」




二人は寝転びながら、また抱き合った。

涼さんが私の頭を撫でる。



「絢〜。」




確かに言った。

私の頭を撫でながら、

涼さんは名前を言い間違えた。





最低。





なのに、私は、この最低男が好きでたまらないなんて。