店内に戻ると、原田さんがニコニコしていた。

「新作食べた?」

「あぁ〜プリンですか?」

「そう。美味かったろ?」

「はい。」

頑張って笑顔を作るけど、

我慢できない。



今までの涼さんとの会話や思い出が、

頭の中でグルグルする。

どうしたらいいの?

好きなだけなのに。

目から涙が溢れて止まらない。




「おい!神野?えっ?何?」

原田さんは泣きじゃくる私を見て、

パニックになっていた。




「大丈夫です…」



そう言うのが精一杯だった。