私は何食わぬ顔で外を眺めていた。

行き交うカップルが目に入り、目を反らす。




そして、

涼さんを好きになった自分に、

2番目を選んだ自分に、

うまく本命を騙している涼さんに、

2番目が横にいるのに堂々と本命と電話する無神経な涼さんに、




ムカついてならなかった。






こんな感情は初めて。

涼さんをムカつくだなんて、

考えられない事だったから。



この時、少しづつだけど私の中で、

何か変わり始めている気がした。