その後、プリクラを撮る事にした。

写真は、車の中で撮ったのが何枚かあるだけで、

こういうのは初めて。



出来上がったプリクラを見て失笑した。

「涼さん、真顔だよ(笑)」

「笑うなよ〜俺、こういうの苦手なんだよ。」

顔を赤らめて、照れている姿が愛おしい。

置いてあったハサミで半分に切ろうとすると、

涼さんは私に全部あげると言った。

彼女にばれない為だろうとすぐ分かった。

持っていて何かの拍子に見つかったら大変だもんね…



ばれたら、どーなるんだろ。

私はすぐにポィっとされてしまうのかな。





楽しい時間が一瞬、暗闇に落とされた感じがした。

現実は、二番目。

自分で決めたんだから、

こんな事ぐらい、どーってことない。

撮ったばかりのプリクラを握りながら、

そう自分に言い聞かせた。