意味が分からない。



俺…何か優衣花にしたか?
って朝は普通だったじゃん。

むしろ良い感じ。
(…って思ってんのは俺だけか)


とにかく、優衣花に聞くのが一番だな。
さすがにバテてくる優衣花。

遅くなったスキを見て俺は優衣花の腕を掴む。



『はぁ…はぁっ……』


俺を見ずに
肩を激しく上下に揺らしながら
息をする優衣花。



『はぁっ…優衣っ花…どした?』



少し息切れしてる俺はそう優衣花に聞いた。


なんで逃げられてるのかも
目を合わしてくれないのかも
俺には全然分からない。


『……ほっといて…』


息を整えた優衣花が
掴まれてた腕を払ってそう答える。
やっぱり目を合わしてはくれない。



『は?俺…何かした?』



背中しか見えないから
怒ってるのかすらわからない。



『いいから…ほっといて』



『ほっとけねぇよ!こっち向いて優衣っ…花?』


グイッと引っ張って無理矢理向かせた優衣花の顔は
怒ってるじゃなくて
涙を貯めて泣きそうな顔だった。