『隣町にお洒落で有名な先生のピアノ教室できたの…生徒が半分そこに移っちゃってね

親御さん説得しようとしたら、お宅で遊ばせるわけにはいかないのよって言われて結構へこんだ

今クラシックブームだから親のほうも真剣なのはわかるの…でも私のプログラムは無理しないでっていうのがポリシーにしてた。それがわかってもらえないのは、私信じてもらえないのと同じでしょ?

お母さんは今いる生徒さんだけでもいいじゃないって言うけど…』


『それだけじゃないよね?』


『…』


『他にも何かあった?』


『…大人のコースに好きな人いたの…その人も簡単に新しい教室に行ったんだ』


『そうかー。そんな奴ほっときな…彼氏にしてもすぐ浮気しちゃうよ』


『お姉ちゃんはあの結婚するはずだった人と別れてつらくなかった?』


『辛かったけど…仕方ないし。私が悪かったんだから。でもあのあと会社が倒産して辛いとか考えてる暇がなかったな…』


『あの隼人って人にも悪い事したかな…私のイライラぶつけちゃって』


『社長、こっちこそごめんって隼人さんが言ってたって』


『もしよかったら場設けて…謝るから』


『わかった、そうしな』


大変だったんだね。姉妹っておもしろい。こうやって泣いて笑って、仲直りするんだから