「みきちゃん!」

少年が呼びかけると、少女は赤らめた顔を少年に向けた。

「ひろちゃん!」

少女は小走りで少年に近づいた。
あがった息を整えながら、少年に問う。

「話したいことってなあーに?」

少年はどこかさびしげな顔をして口を開いた。

「あのね…」