「みきー、眠いんだけどー」

「この問題教えてー」

「それで昨日さー…」



1ヶ月が経ち、席替えは一度もしていない。
そして、私の隣の席には相変わらず矢那賀君がいた。

私達は、何でも言い合えるような仲になっていた。

何でもと言っても、他愛のない会話。
でも、クラスの中のどの隣どうしよりもたくさん喋っているという自覚はあった。