「そういえば、未海って塾も行ってるんだっけ?」

「行ってるよ~!もうすぐ受験生だからね。」


私なんか、部活はやってないし、勉強もしてない…


もちろんテストはいつも平均点以下。


「瑠夏も塾、入れば?」

「親は入れって言ってるんだけどね…」

「そっかぁ~。」

「まぁ、また考えとく!」



「ただいま~!」


ふと下を見ると、確か机の引き出しに隠したはずの1桁のテストが…


逃げようとしたけど、もう遅かった…



「瑠夏!なんなの、この点数は!」


お母さんが、床に落ちたテストを1枚拾って言った。


「難しいんだからしょうがないじゃん」

「しょうがないって…もう、塾に行ってもらうからね!」

「どうせ行くんだったら未海と一緒のとこがいい!」

「はいはい。じゃあ申し込んどくから」