悲しそうにメルメルを見つめる真琴を見て、付け足すように言った。


「ごめんなさい…何だか、しんみりしちゃったわよね」

フッ…と微笑むメルメルに真琴は、胸がズキンと痛んだ。


ー俺には、父親も母親も居る…だけどメルには、血の繋がった親は父親しか居ないんだなー

そう思うと、急に涙が溢れ出てくる。

「マコト…?」

「ごめんな、俺…」
言葉が喉に詰まって、それ以上…俺は何も言えなかった…。

ーメルに同情の言葉しか掛けてあげれないと思うと自分が、凄く愚かな人間だと痛感するー

「マコト…私は平気よ」

「平気なものか!…辛いなら、辛いって言って良いんだぞ?」

グイッと、メルメルの腕を掴んで引き寄せると、その小さい身体を守るように抱き締めた。