学校は私の噂で持ちきりだった。
いや、正しく言うと
私の噂というよりも風神についての方が大きい
下駄箱でローファーから上履きに履き替える私は生徒達の視線が痛いぐらい突き刺さる
「ねぇあの人じゃない?昨日風神が迎えに来てたのって」
「え?うそ、まぢで!?」
私も昨日一日でよくこんなに有名になったもんだ。
女子からは何であの女が?みたいな鋭い睨みをきかせた視線
男子からは羨ましいといわんばかりの好奇心
みんなが風神に憧れている
みんなが風神に関わりたいと願っている
街をうろつく人なんてたくさんいるのに…なのに何でレツとハルマは私みたいな女を拾ったんだろう