横では長い足を堂々と開きながら目を閉じているレツ





「ジュンちゃん、コンビニ寄ったりする?」



「平気。」



女の子にこんな気配りができるハルマはきっとモテモテに違いない。



私は窓側に寄ると

流れる景色をただボーッとみつめた。



そして気付く



この車をみんなが見ているということ



皆は知っている

この黒紫色の車に誰が乗っていて

これから何処に向かうのか、





そして私が一緒にいる彼らが、隣で眠っているこいつが


どれだけ有名で

どれだけ凄いかを…



私はこの先知ることになる