校舎を出て初めて分かる
全クラスの生徒が窓からのり出して風神を見ているということ、
それほどまで風神が凄いということ
私はそこで一瞬立ち止まりそうな足を見つめて
すぐにまた走り出した。
そのままいつもの黒紫のピカピカした車の前で立ち止まると
「ジュンちゃんお帰り。」
優しいハルマが私の鞄を持って
「ッチ」
レツは私に舌打ちをした。
何なのこの男は!!
嫌なら一緒に来ないで溜まり場で待ってれば良いじゃん
不機嫌そうなレツが車の後頭部座席を開けると
乱暴にどかっと座った。
「ジュンちゃんも車乗って、早くしないと警察来るからね」
「う、うん」
確かに学校の前でこんな大量のバイクや車やらが止まってたんじゃ警察が来てもおかしくない
レツの隣に座った私は慌ててドアを閉めた