何?
もう記憶を消されたの?
あれ?あたし、まだ覚えてるよ?全て覚えてるよ?
「……共鳴…?」
シグレの呟いた声はあまりにも小さくて、周りのみんなが不思議そうな顔をする。
「「シグレ?」」
「……共鳴…コイツの瞳が……俺の瞳と共鳴してる…」
「え?共鳴なんて当たり前じゃん。」
「…うん。でも…すごい…綺麗。」
会話の意味は分からなかったけど、どうやら記憶の消去はまだ行われていないようで。
なのに、シグレはあたしから手を退けて、代わりにじっと瞳を覗き込んできた。
「いいな…綺麗……………欲しい。」
「…………。」
「………。」
「………。」
は?
「鵺、コイツの目……欲しい。」
ほほほ欲しい?め、目だけ?
……ってことは、だ。
「くり抜いていい?」
「…………。」
むっ無理無理無理無理無理!!!!!
えげつないんですけど!!!