あれ





体は動かないけど声は出た。
声が出たら…なんだ動くじゃん俺の体。





「え?」

この場に似合わないなんともまぬけなきのこの声。


俺はずかずか千里ちゃんの元へ近づいた。

「………っ!?

やめて!!!来ないで!!!
来たら私…死ぬわよ!?ねえ!?」

躊躇なく近づく俺に恐怖を感じたのか、ヒステリックに叫ぶ彼女。

そっか、そーゆーことか。

妙に納得。全然怖くない。きっと彼女は死なない。てゆか死にたくないのだ。