「ここだ、入れ。」
なかなか立派な扉を開けると、中はかなり豪華で広かった。
中央に置かれている、高そうでふわふわした、大きなソファー目掛けて中に入り、ぼすんっと座った。
小さくあくびをする。
なんだか、とても眠い。
「疲れたなぁ。
もう、今日は帰っていいー?」
ソファーでぐったりとする。予想以上に気持ちよくて横たわった。
「いいぞ、帰って。
なんなら、ここにいろよ。」
聞き違えたのかと思って拓真をみる。
彼の性格上、ふざけんなよ、と言ってくるはずなのに。
ぼくの顔を見て、ははっと愉快そうに笑って話し出した。