「あぁー、迷った?」


散々歩いてもなかなか見つからない。

はぁ、とため息をついて何度行き来したか分からない廊下に座った。

「早めに来いっていわれてたんだけどなぁ。」


窓から見える空を、ぼぉーと見つめる。

どれくらい、そうしていたか分からないが、誰かが近づいてくる足音に耳をかたむける。


どんどん近付いてきた人物は自分の目の前で止まった。