次の日の休み時間、どこかに行っていた薫が目を赤くして帰ってきた。 また目赤くなってる。 「おはよう」 と薫は普通に喋りかけてくる。 「うん、おはよう」 「てか今更やけど名前なんやった?」 ウチの名前も知らんのか。 よく連めるわ。 「西村杏(にしむら・あん)」 「そうやそうや!杏や!」 「呼び捨てかよ…」 聞こえないようにつぶやいた。