当たってる。
どうして、自分でも分からなかった事に早良は気付いてくれるんだろう。
「そうかもね、自分でも分からなかった。無意識に此所に来て休んでたんだろーね」
「なぁ、違うなら言い返せばいいじゃねーか。」
「違わないから言い返せないんだよ。」
そう、あたしは誰にでも身体を預ける安い女。
周りから汚らわしく見られても仕方ない。
「じゃあ、今朝、一緒に来た男はお前の身体の相手なのか?」
「え?」
「違うだろ?なのに、そう言われてんじゃねーか。否定しろよ。椎名は黙ってばかりだと、いつか後悔するぞ。自分に正直に生きろ。じゃねーと、欲しいもんも手に入らねえぞ!」
「さ、わら」
ねぇ、どうして早良は気付いてくれるの?今まで誰も気付いてくれなかった心の闇に光りを差してくれるの?
正直に生きていいの?
でも、それは誰が受け止めてくれるの―?
「泣きたい時には泣け、怒りたい時には怒れ、そして笑いたい時には笑え。」
そこで、あたしは落ちた―――。
早良の言葉で身体の重みが少し軽くなって意識がなくなってしまった―――