次の日。


玄関の扉を開けると、力斗の姿があった。あたしは思わず目を見開く。


「おぉ!おはようー。学校行くぞっ」


そう言って、あたしの腕を引っ張りながら学校へと進む。


「ちょ、っと離しなさいよ!学校違うでしょ!?」


「学校?俺、湘華学園だけど」


「は?」


「つー事だから行くぞ!」



と力斗に引っ張られ、学校に着いた。
力斗は職員室に行かなきゃ行けないらしく、昇降口で力斗と分れた。


生徒たちは転入生とあたしが一緒にいる事で力斗があたしの身体の相手だと思ってるみたいで、


「汚らわしい男」


と言われていた。


力斗はそんな奴じゃない。
それを分かっているのは紛れもなく、このあたしだ。


否定できるのに出来ない自分がいた。


それは、捨てられたから――――。


どうしても、捨てられたことが引っ掛かる



そう簡単に許せることではないから―。



あたしは教室ではなく、体育館裏に行った。