「ママに言えないこと?」 花織は首を横に振った。 「じゃあ、はなしてくれる?」 あたしが花織の返事を待っていると、花織が口を開いた。 「今日ね、龍くんとケンカしちゃったの…。 花織がね、悪いの…。」 龍くんと ケンカしちゃったんだ。 花織、龍くんと すごく仲いいもんね。 それに好きだし。 「花織。」 「なぁに?」 「自分が悪いと思ったら、きちんと謝ろう。」 「うん。」 小さい子って、 素直なんだよね。