「ん・・・ぁ。」
うっすらと目を開けると散らばった写真が見えた。
ぁ、寝ちゃったのか。
気づくまでそう時間がかからなかった。
ゆっくりと手に力を入れ起き上がる。
少し汗ばんだ体。
「優。」
写真の中で笑う優を見つけて優しく撫でた。
写真の中の優はアタシにずっと笑いかけていた。
「寂しいな。」
静かな空気は言葉さえも無にしてしまう。
「逢いたいよ。」
『俺も。』
なんていつもは電話で言ってくれるのにさ。
「逢いに行こう。」
そっと写真を拾い集めアタシは立ち上がった。
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